広告では、お客様を広告に巻き込むように、グイグイと先を読ませていくことが大切です。
見出しは一文目を読ませるために、一文目は二文目を読ませるためにある、と言われるほどです。
このような表現を、「すべり台をすべるようなコピー」と言います。
しかし、こんな書き方って、プロのコピーライターじゃないとなかなかできませんよね。
もっと簡単に、お客様を広告に巻き込めたらいいと思いませんか?
そこで今回は、広告にお客様を巻き込むテクニックをご紹介します!
目次
広告にお客様を巻き込む3つのテクニック
お客様に広告に合わせて行動してもらう
まず1つ目は「お客様に行動してもらう」というものです。
広告の途中で、お客様に行動をとってもらいましょう。
お客様に何かしらのチェックをしてもらう
広告の中で、「●●という成分は老化と肥満を促進するにも関わらず、多くの飲料に使われている」という表現で危機感を煽ろうとしていたとしましょう。
果たして、この表現で本当にお客様は危機感を抱くでしょうか?
もし、●●という成分がとっても有名なものだったら、これでいいかもしれません。
でも、この表現では、ほとんどのお客様はピンとこないんです。
「多くの飲料に使われている」と言われても、実感が持てないからですね。
では、どうしたらお客様は危機感を抱いてくれると思いますか?
ポイントは、お客様自身の実感を促すことです。
たとえば、こんな感じの表現だったらどうでしょうか?
「ぜひ、お手元にあるドリンクの成分表示をご覧ください。●●が入っていることが多いはずです」
この表現は非常にインパクトが大きいですね。
だって、広告なんて大げさに表現しているものが多いと思われているので、「多い」と言ったところで実態はそれほどでもないだろうと思いがちです。
でも、「見てみてください」なんて言われたら、広告は逃げられませんからね。
お客様としても、「よし、見てやろう」と思うはずです。
そして、言われるままに成分表示を見た結果、言われた通りの成分が含まれていて、さらに驚くわけです。
ここまでお客様を巻き込むことができれば、もうその人は広告の世界に完全に引き込まれてしまいます。
あるいは、ここまでパンチの効いたチェックではなくても、セルフチェックリストを活用してもいいと思います。
健康系の広告にはよく使われていますよね。
「まずはあなたの生活習慣をチェックして、健康リスクを測定しましょう!」みたいな。
やっぱりお客様としては、「チェックしましょう!」と言われたら気になるものです。
そんな好奇心を突いた広告にしてみてください。
クイズを出す
チェックのような簡素なものではなくて、お客様にクイズを出して考えてもらうのもかなり使えるテクニックです。
これはたとえば、「牛乳は健康のために毎日飲むべきだ。○か×か?」という質問を出したとしましょう。
すると、お客様は「そんなの○に決まっているだろう」と先に自分の答えを用意してくれます。
なのに、その文の答えとして、「実はこの答え、×なんです」と来たら、お客様はびっくりします。
そして、そんなお客様は自然な流れで「なんで!?」と思うわけです。
ほら、ここまできたら完全に広告に引きずり込まれていますよね?
この流れで、牛乳がいかに健康に良くないかという話が続けば、もうお客様は広告から抜け出すことはできません。
だから、クイズにする必要のないものであっても、巻き込みのテクニックの1つとして、ぜひクイズ形式にできないか検討してみてください。
お客様が自然に「なぜ?」と知りたくなるようにする
これらのチェック法とクイズ法は、お客様の自然な「なぜ?」を引き出すのに有効です。
そして、自然な「なぜ?」さえ引き出すことができれば、広告に引き込むパワーは一気に膨らむんです。
こうやって、グイグイとお客様を広告に巻き込むようにしてみてください。
読ませる企画を盛り込む
先ほどのチェック法やクイズ法は、広告の文脈の中で使うテクニックでした。
今度は文脈とは関係なしに広告を読ませるテクニックです。
これはたとえば、「広告に散りばめた5つのスペルミスを見つけたらプレゼントがあります!」と言って、くまなく広告を読んでもらう、といったものです。
実はこれ、スペルチェック機の広告で実際に成功した事例なんです。
あるいは、エイプリールフールにはこんなものもありました。
「次の4つの商品のうち、1つは実際には存在しない商品です。
ウソの商品を見抜いた人には特別価格をご用意!」
この広告の場合、どれも「本当なの?」と疑いたくなるような商品が並んでいました。
そうすると、ウソの商品以外は本物ということになるので、逆に信用してもらえる、という設計だったんです。
ただ、どちらもやはり広告の文脈とはあまり関係がないので、広告の基本であるお客様の感情を刺激する工夫が必要となります。
その点だけは注意しておいてください。
読み手に質問を投げかける
最後は基本の基本です。
それは、読んでいる人に質問を投げかける、というものです。
私がよく記事でも使っている「あなたにはこんな経験がありませんか?」というのもテクニックの一つです。
こうやって疑問を投げかけると、考えようと思わなくても無意識のうちに脳は答えを探し始めるんです。
そうすると、自分ではそんなつもりがなくても、ついつい広告に引き込まれたりします。
ここでの質問のコツとしては、「YesかNoで答えられる質問」にすることです。
なぜなら、この質問の目的は、お客様の無意識に働きかけて考えてもらうことだからです。
しっかり考えないと答えが出せないような質問ではいけません。
シンプルで簡単な質問を用意してみるようにしてください。
そうすると、そこからお客様とのコミュニケーションが生まれます。
結局のところ、広告はコミュニケーション!
今回もちょっとしたテクニックを紹介しましたが、どれにも共通して言えるのは、広告はコミュニケーションだということです。
お客様の頭の中に、何かしらの反応が欲しいんです。
そして、今回紹介したテクニックはすべて、お客様の頭の中にリアクションを求めるきっかけにすぎません。
もっと言うと、お客様の頭の中にリアクションを求められるなら、別に他の方法だっていくらでも出てくるはずです。
お客様を挑発したり、逆にお客様と共通の敵をつくって強い共感を呼び起こすことだってできます。
なので、ぜひ型に囚われず、あなたなりのコミュニケーションの方法を探してみてくださいね。
あなたはお客様の頭の中にリアクションを求められていますか?