広告で守るべきデザインの3つのタブー

広告で守るべきデザインの3つのタブー

今までいろんな広告を見てきましたが、中小企業の広告はまだまだデザインが重視されているように思います。

広告では、デザインと文章(コピー)のどちらが大切なんでしょうか?

大企業の広告を見ていると、どれも洗練された美しいデザインですよね。

きっと憧れると思います。

でも、中小企業の広告と大企業の広告は、同じでいいのでしょうか?

中小企業がもつべき広告とは?

あなたは広告に何を期待しますか?

中小企業やひとりビジネスだったら、間違いなく集客や売上ですよね?

もし、そうだとしたら、あなたは大企業のような広告を目指してはいけません。

なぜなら、彼らは集客や売上に直接つながるような広告をつくっているわけではないからです。

彼らが狙っているのは、「イメージ戦略」です。

お客様の頭の中に印象を残して、覚えてもらうことにあるんです。

そうすることで、「●●といえば、あの会社!」と想起してもらいやすくなるんですね。

これは、とても長期的な取り組みで、すぐに売上として結果が出るものではありません。

売上を目的としている中小企業が、イメージを目的としている大企業の広告をマネてもダメなんです。

「売れる」広告を書かないといけないんですよね。

中小企業の広告ではCopy is King(コピーが王様)

「売れる」広告でもっとも大切なのは、間違いなくコピー(文章)です。

なぜなら、読み手に「欲しい!」と思わせないとモノは売れないからです。

デザインだけで「欲しい!」と思えるようなモノって少ないですよね。

ほとんどのモノやサービスでは、価値が最大のウリです。

つまり、それを伝える技術が大切であって、それがコピーなんです。

だから、売るための広告をつくっている業界には、こんな言葉があります。

Copy is King (コピーが王様)

そう、コピーと呼ばれる広告文こそが、広告で1番大切なんです。

そして、デザインはコピーを引き立てるためになければなりません。

それなのに、でしゃばりすぎなデザインの多いこと…。

そこで今回は、広告で守るべきデザインのタブーを3つ、ご紹介します!

広告で守るべきデザインの3つのタブー

タブー1
うさん臭さを感じる色の使い方

広告は、「紙の上のセールスマン」と表現されるように、まさに営業マンなんですよね。

あなたは、ブランドで身を固めた派手な営業マンと、清潔感のあるスーツをまとった営業マン、どちらを信用しますか?

おそらく、ほとんどの場合が後者を選ぶと思います。

派手な人って、お金儲けが一番と思っていそうで、どこか信用できないですもんね。

これは広告でも同じです。

色の数が多くて、派手な広告からはうさん臭さがにじみ出てきます。

売れる広告を専門にしているデザイナーは、きちんと色の数も把握しているものです。

できるだけ色数を減らして、信用性の高いデザインに仕上げてくれます。

ちなみに、色数の基本は3色です。(白と黒は別です)

広告に出てくる色の数がこれより多くなると、うさん臭く感じてしまいます。

そして、3色の中でも、どれをベースの色にするのか、ちゃんと決めてください。

どれも同じ比率で使われると、たとえ3色でもかなりゴチャついて見えますから。

タブー2
見たら目を背けたくなるような写真

これって、売れる広告を書いている会社であっても、やりがちな間違いです。

それは、「気持ち悪い写真」を使うこと。

こんなことを言うと、「そんなの使う?」と思われるかもしれません。

でも、使っていることが意外に多いんですよ?

特に、Before&Afterを写真で見せるときの、Before写真に使われることが多いです。

たとえば、「角栓が詰まった汚い肌のアップ写真」とか、「菌が大繁殖した写真」とか…。

Afterでも、「角質がベラベラにはがれるかかとの写真」とかあります…。

想像するだけでも気持ち悪いですよね。

残念なことに、テンションの上がっている制作者って、普通の感覚を忘れていたりします。

だから、「こんなインパクトのある写真を見たら、読まずにはいられないだろう!」って勘違いするんですよね。

結果は正反対です。

「こんな気持ち悪い写真、見たくない!」と目を背けたくなるんです。

広告自体、丸められてゴミ箱へポイッ!ですね。

こうなったら本当に最悪です。

売上につながるわけもありませんね。

なので、Before&Afterなどを出したいときには、写真の使い方や選び方に注意しましょう。

タブー3
コピーが読みにくい、目立たないデザイン

最後はコレです。

主役であるはずのコピーが死んでしまっているケースです。

何度も言いますが、コピーは王様です。

それなのに、側近であるはずのデザインが王座に座ってはいけません。

ここでは、コピーを台無しにしてしまうデザインの例を3つ、ご紹介します。

フォントそのものが読みにくい

デザインの中には、写真やイラスト、色使い以外にも、「フォント」も含まれます。

このフォントそのものが読みにくいものをよく見かけるんです。

まず、フォントを見やすくしようと思うと、大きく太くしますよね?

でも、文字って太すぎると字がつぶれたり、にじんで見えたりするので、逆に読みにくいんです。

あるいは、文字を強調しようとして、フチを付けたりしませんか?

このフチのある文字を袋(ふくろ)文字と言いますが、袋文字もパッと見で文字が認識しにくいので、要注意なんです。

もちろん、すべての袋文字が悪いわけではありませんけどね。

たとえば、濃い色の上に文字を乗せるときには、文字の周りにフチをつけた方がよかったりします。

あとは、堅苦しさをなくそうとして、ポップ体と言われるフォントを使うこともありませんか?

このポップ体は、女性をターゲットにした広告で使われることが多いですね。

このポップ体も、見やすさは最悪なので、極力、使うべきではありません。

このように、フォントそのものが見にくいケースがあるので、気を付けましょう。

出来上がった原稿をチェックするときには、原稿を大きく揺らして1メートルくらい離れて見てもしっかりと読み取れるレベルにしましょう。

白黒反転デザイン

これは、黒い色の上に白い文字を置くケースです。

かっこよさやスタイリッシュさを出そうとして失敗する痛いケースですね。

白黒反転って、かなりハイレベルなデザインだと思ってください。

基本的に、文字が反転していると、視認性がグッと下がります。

文字がにじんで見えるので、読みにくくなるんですよね。

あとは、かっこよくしようとしているはずなのに、うさん臭く感じます。

白黒反転させてかっこよく見える広告は、イメージ広告に多いですね。

大企業のような広告です。

大企業の有名ブランドの広告だったら、反転させてかっこよくできていたりもしますが、これには理由があります。

それは、「文字を読ませようと思っていないから」です。

文字を読みやすくするには、ゴシックで大きなフォントにするのがベストです。

でも、そんなフォントで白黒反転させていたら…どうでしょう?

想像するだけでも、うさん臭く感じませんか?

つまり、売れる広告と白黒反転って、相性が良くないんです。

なので、こんな高度な技術には手を出さないようにしましょう。

フォントにデザインや写真が被る

かっこいい広告によく使われる方法に、「流し込み」というテクニックがあります。

流し込みというのは、写真の上に文字を置くデザインの方法です。

イメージ広告のほとんどは、このデザインを採用していますよね。

あとは、雑誌の表紙なんかもこのデザインが多いです。

でも、これでは文字の周りがごちゃごちゃしていて、読みにくくありませんか?

こういう、文字を読みにくくするデザインはアウトです。

ただし、流し込みをしてもOKなケースもあります。

それは、文字の周りがゴチャゴチャしない写真の場合、です。

たとえば、雲一つない青空の部分に文字を置くならOKです。

要は、文字を邪魔するものさえなければいいんです。

あくまでも、主役はコピーであることを忘れないようにしましょう!

デザインはコピーの引き立て役

ここまで言われると、私がデザインを軽視しているように思われそうなので、補足です。

デザインって、広告においてはとっても重要な役割があるんです。

それは、「コピーを読みやすくすること」と、「コピーを補うこと」です。

前者については、説明するまでもありませんよね。

だから、後者について説明しておきましょう。

コピーは確かに王様です。

でも、文字で伝えられる情報には限界があるのもまた事実です。

そんなときに、大活躍するものこそ、写真やデザインです。

言葉で説明しようと思うと、どうしても長い文章になってしまうものも、デザインだったら一発で表現できます。

あるいは、ハンバーグからあふれ出す肉汁などは、言葉では表現できませんよね。

でも、写真があれば、思わずよだれが出てしまうほど、人の心を強く刺激できます。

このように、デザインにはとっても大きな役割があるんです。

コピーとデザイン、それぞれの役割をはっきりさせて、活躍させてあげることが、優れた広告には欠かせないんです。

あなたの広告では、デザインの使い方が間違っていませんか?

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