
ダイレクト・レスポンス・マーケティングという言葉を聞いたことはありますか?
ダイレクト・マーケティングとか、DRMとも言われたりします。
マーケティングにしても何でも、やたらとカタカナ語や漢字が多くて、見るのもイヤになりますよね…。
でも、中には知っていないとちょっと恥ずかしい言葉もあったりしませんか?
みんながよく使ってるとか。
というわけで、今回からちょいちょい新コーナーとして、マーケティングの専門用語を分かりやすく解説していきたいと思います。
こうした専門用語を知っていると、いざ制作会社やコンサルタントと話をするときにも、役に立ちます。
だって、クライアントから専門用語が出てきたら、「あ、この人、知ってるな…」と身構えますからね。
より一層、気を引き締めてくれるでしょう。
というわけで、今回の用語はダイレクト・レスポンス・マーケティングです!
目次
ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)って何?
イメージ広告とレスポンス広告
ダイレクト・レスポンス・マーケティングというのは文字通り、「相手から直接反応を取る」ことを目的とした手法です。
マーケティングというと難しく聞こえるかもしれませんが、広告をイメージしてみてください。
昔からよく見る広告は、写真を大きく載せて、魅力的なキャッチコピーを一言添えたようなものですね。
これは「イメージ広告」と言います。
消費者に対して、「良いイメージ」を与えるものであったとしても、「買って!」とストレートに呼びかけるものではありません。
それに、お客様の悩みの話や商品の話を長々と書いたりもしませんね。
それに対して、DRMでつくる広告は、「レスポンス広告」と言います。
このレスポンス広告では、紙面上でお客様を「説得」して、「買って!」とか「予約して!」と呼びかけます。
こうやって「反応を取る」ことを目的としたのがDRMです。
DRMの強みは効果測定!
イメージ広告では、広告を出したことによる売上への影響は分かりません。
だって、至るところで広告してるし、来店したお客様に「チラシをご覧になりましたか?」とか聞かないですもんね。
効果を測ることなんてできないんです。
これに対してレスポンス広告では、1つ1つの広告に記号があり、反応してきた人からその記号を聞きます。
こうすることで、どの広告でどれだけの反響があったのかを、すべて数字で把握できるようになったんです。
DRMは中小企業に向いている!
反響を測れるということは、中小企業にとって大きなメリットがあるんです。
最初は小規模で広告を出して、テストしながら反応の良い広告を探し、良いモノができたら一気に範囲を拡大!なんてことができるようになるんですよね。
大企業みたいに、いきなり広い範囲で広告して、まったく反応がない…なんてリスクを避けられます。
無理のない範囲でテストして、成功パターンができてから、大々的に広告すればいいんです。
このように、DRMは中小企業こそ取り入れるべきマーケティングなんです。
マーケティングはこうやって変化している!
「大衆」から始まったマーケティング
ちょっと歴史の授業みたいでイヤだと思う人もいるかもしれませんが、少しだけお付き合いください(笑)
企業が商品を売りたいときって、広告を出したりしますよね。
今のように情報技術が進んでいなかったころは、広告といえば、看板とか、新聞の誌面広告とかでした。
さっきお話したイメージ広告はこのカテゴリです。
これって、幅広い人が見るので、たくさんのお客様を集めるとても有効な手法だったんです。
だって、広告を出せる企業って、今よりずっと限られていたので、広告の数も少なくて、競合があまりいなかったんですよね。
そんな状態だったら、広告をバンバン出すことで、お客様を一気に増やすことができたんです。
このマーケティングの手法がマス・マーケティングです。
もうちょっと技術が進むと、今度はテレビCMが始まって、大手と中小企業の差がもっと広がりました。
まさに、「数にモノを言わせる」マーケティング手法だったんです。
でも、そのかたわらで、DRMが誕生しました。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングの誕生
DRMというのは、大衆をターゲットにしたマス・マーケティングとは正反対なんです。
つまり、「個人」がターゲットなんですよね。
広告などの施策をあえて「個人」に向けて実施する、ということです。
当然ですが、一般大衆に向けられた当たり障りのないメッセージよりも、一個人に向けられたメッセージの方が心に刺さります。
だから、一般大衆に向けて広告を出すより個人に向けた方がいいのでは、という視点からDRMが生まれました。
まさに、大企業に数では勝てない中小企業向けの手法ですね。
そんなDRMも、情報技術がさらに進化すると、もっともっとパワーを発揮するようになりました。
パソコン、ネットでDRMが強化!
パソコンが進化すると、お客様を細かく分類することができるようになりました。
これによって、DMを細かく使い分けて送ることができるようになったんです。
たとえば、Aという商品を買ったことがある人へのDMと、買ったことがない人へのDMを違うものにする、といったことができるようになりました。
実際には、もっともっと細かく分けることができるし、通販会社では数十パターンのDMを用意することもあります。
そうなったら、まさに「自分だけに向けられたメッセージ」だと思いますよね。
さらに、インターネットによって中小企業も急成長するようになりました。
資金力が乏しくても、ネット上なら独自のメディアを持てますからね!
ホームページやブログ、動画で情報発信ができるようになって、それまででは手が届かなかった客層にまで届くようになったんです。
SNSでさらに進化するDRM
現代になると、SNSの登場でDRMはまた新しい時代を迎えるようになりました。
それまでは、「個人」を想定していても、やっぱり手段としては「1対多」の情報発信でした。
でも、SNSで個人と個人、あるいは個人と法人がつながるようになった今、気軽に企業と個人がコミュニケーションを取れるようになったんです。
「1対1」のコミュニケーションができるようになったんです。
直接自分に向けられたメッセージほど、強力なものはないですよね。
しかもそんなコミュニケーションが全国どこでも取れるようになりました。
海外とだって簡単にやりとりできてしまいます。
DRMを知らなきゃ生き残れない時代
ここまで、DRMは中小企業向きのマーケティング手法だとお話をしてきました。
でも、中小企業でも大企業に対向できる手法とはいえ、大企業にできない手法ではありません。
大企業もどんどん顧客リストを整えて、SNSを駆使した1対1のコミュニケーションをスタートしています。
そんな時代の流れの中で、「DRMって何?」と言っていては生き残ることさえ難しくなってきました。
だからこそ、中小企業の経営者であるあなたには、ダイレクト・レスポンス・マーケティングをしっかりと勉強してほしいんです。
学び始めたら奥が深いので、キリがないようにも思えますが、学ぶ価値は大いにあります。
ぜひ、簡単なところから学んでくださいね。
あなたはDRMをどこまで知っていますか?