問題解決をするときに、「なぜ?」を3回とか5回、繰り返せって言われますよね。
私が会社に勤めていたときも、これは口すっぱく言われてきました。
問題があれば、その対処法と根本解決の両方を報告して、実践しなければなりません。
そんな根本解決の方法が「なぜ?」を5回繰り返す、でした。
悠香には、こんな仕事のルールがあります。
第16条
本当の問題を明確にしてから解決策を考える。
道端のツボの例
このルールを解説するときに、よく持ち出される例があります。
それが、「道端のツボ(壺)」。
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道端にツボがありました。
あるとき、車にぶつかって、ツボにヒビが入り、水漏れするようになりました。
そこで、、、
Aさんはツボのヒビをふさぎました。
Bさんはツボを安全な場所に移動させました。
Cさんはツボのヒビをふさぎ、そのあと、安全な場所に移動させました。
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さて、一番正しい問題解決をしたのは誰でしょうか?
考えるまでもないでしょうが、正解はCさんです。
正しい問題解決は「対処法&根本解決」
Aさんは対処法しかしていないので、きっとまたツボは割れます。
Bさんは根本解決こそしましたが、ツボのヒビがそのままなので、水漏れという問題が放置されています。
Cさんはまず、水漏れという緊急の問題に対処してから、同じ問題が起きないように根本解決しました。
「根本解決が大切!」とはよく聞きますが、いかに早く対処するのかも、同じくらいに大切なことです。
むしろ、問題が発生したときは、まっ先に対処法を考えて、実行するべきです。
そして、計画的に根本解決に向かって行動しなければいけません。
こんな話をすると、「当たり前やん」と思われるかもしれません。
確かに、大きな問題が起きたとき、きちんと対処法と根本解決をする人は多いと思います。
ただ、もっと大切なのは、日常的な小さな問題のときに、同じように考えられるかどうかです。
日常的な問題でも、正しい問題解決を!
たとえば、スケジュールの遅延。
あなたの会社では、日報・週報・月報を導入していますか?
これらに、スケジュールの進捗状況の項目はありますか?
よくあるダメな進捗報告の例が、次のようなものです。
「今週は○○まで終わらせる予定でしたが、△△までしかできませんでした。来週火曜日までに終わらせます」
こんな報告、よくありませんか?
でも、これって、対処法しか考えてないですよね?
そもそも、なぜ遅延したのかが考えられていないんです。
遅延した理由を考えて、2度と同じ理由で遅延させないことが大切です。
さらに言うと、「来週火曜日までに終わらせます」というのも、上司からすると、「それ、本当にできると?」って思ってしまいます。
正しい報告では、「うん、それなら大丈夫だ!」と思えるような、解決プランを示さないといけません。
「月曜と火曜日のA案件は、前倒しで動いていたので、それを水曜日に動かします。その時間で、遅延解消します!」
ここまで報告させて初めて、そのまま任せられるんです。
もちろん、スタッフ本人からすると、水曜日の予定案件もあるので、もっとたくさんの調整が必要ですけどね。
上司側としては、解決の具体性が見られれば、OKです。
なので、自社の社員のスケジュールが遅延しやすいと思われる経営者の方は、遅延の根本解決をさせるようにしましょう。
そして、本当に大丈夫と思えるまで具体的な対処法を報告させるようにしてください。
あなたの会社では、正しい問題解決ができていますか?