口コミと聞くと、優れた商品だったら自然に起きるものだと思っていませんか?
良い商品があると、人に教えたくなりますからね。
そんな口コミを起こすには、商品力だけではなく、戦略が必要になります。
私が勤めていた悠香では、広告で石鹸が大ヒットしたと思われがちです。
でも、広告だけではあそこまでのヒットにはならなかったんです。
大ヒットの裏には、確実に口コミの影響がありました。
では、口コミを起こすには、何が必要なのでしょうか?
今回は、口コミを起こす方法をご紹介します。
目次
戦略的に口コミを巻き起こす4つのステップ
実際に内容に入る前に、前提として伝えておきたいことがあります。
それは、そもそも商品が優れていなかったら、戦略を練っても口コミは起きない、ということです。
あくまでも、お客様のことを考えつくして生まれた、素晴らしい商品こそが口コミ戦略の対象となるんです。
その点だけでは、認識を間違わないようにしてくださいね。
STEP1
商品のポジション・USPを明確にする
まずはここからです。
商品のポジション(位置づけ)や、USP(独自のウリ)をはっきりさせましょう。
たとえば、こんな感じです。
・シミケアに特化した石鹸
↓
・シミケアに特化したお茶の石鹸
↓
・無農薬で育てられた茶葉を使ったシミケアに特化したお茶石鹸
↓
・無農薬で育てられた茶葉を使った、クリーミーな泡で洗顔できるシミケアのお茶の石鹸
↓
↓
↓
・抗酸化に優れたカテキン含有量が日本一の鹿児島県産の無農薬栽培茶を使い、
クリーミーな泡が肌の角質や毛穴の汚れにしっかりと吸着して肌の生まれ変わりを助けることで、
シミケアできる丸い形のお茶石鹸
こうやって、どんどん商品のポジションやウリを掘り下げていってください。
まずは1分程度でプレゼンできるくらいまで、しっかり掘り下げましょう。
STEP2
エレベーターピッチをつくる
エレベーターピッチという言葉をご存じでしょうか?
これは、短時間で商品や会社の魅力を伝える文のことを言います。
もともとはシリコンバレーから始まった言葉です。
アポの取れない大企業の社長にPRする場として、エレベーターに一緒に乗り合わせ、目的の階に着くまでにプレゼンするための方法として生まれました。
つまり、1分よりももっともっと短い時間で伝えないといけません。
理想の時間は17秒です。
さっき掘り下げた文の良いところをふんだんに盛り込んで、20秒のパワフルな紹介文、エレベーターピッチをつくってみてください。
たとえば、さっきの石鹸の例で考えてみましょう。
「カテキン含有量日本一の無農薬栽培茶を使った、泡洗顔で肌の生まれ変わりをサポートすることでシミケアできるお茶石鹸」
これで約10秒ちょっとです。
商品によっては、ターゲットを詳しく盛り込んでもいいですね。
このエレベーターピッチをつくることで、STEP1で掘り下げたポジションやUSPがグッと凝縮され、強い言葉として研ぎ澄まされます。
このエレベーターピッチは、あなたの会社の営業マンに使わせるようにしてください。
でも、このサイトはあくまでも広告などの仕組みを活かして、セールスをしやすくすることを目的としています。
営業マンによるセールスには留まりません。
STEP3
エレベーターピッチの要素を広告で繰り返し伝える
さて、ここからがポイントです。
口コミって、誰がしてくれるものだと思いますか?
そう、お客様ですよね。
お客様が口コミをしてくださるんです。
じゃあ、お客様ってさっきのエレベーターピッチを覚えて宣伝してくれるのでしょうか?
答えはNoです。
お客様はあなたの会社の外にいる存在ですから、あなたが直接的にコントロールすることは不可能です。
でも、お客様に口コミをしてもらわないといけません。
できるだけ、お客様がエレベーターピッチに近いトークをできるようにしないといけないんです。
そこで生きてくるのが広告です。
お客様は広告を見て買ってくださいますよね?
だから、広告の中でエレベーターピッチの要素を繰り返し伝えることで、お客様が商品の優れたポイントを簡単に再現できるようにするんです。
たとえば、先ほどの石鹸の例でいうと、ポイントとなる要素は「お茶・シミ・泡」でした。
そこで、広告でもこの3つの言葉を繰り返し使い、ビジュアルもこの3つに特化させます。
すると、お客様にも「泡洗顔でシミケアできるお茶の石鹸」というポイントがはっきりと分かります。
エレベーターピッチほどの長い文は再現できなくても、この研ぎ澄まされた一言を自然に覚えてくれます。
そして、実際に友達に勧めるときに、「お茶・シミ・泡」というキーワードが伝わるようになるんです。
こうすることで、素人であるお客様が商品を宣伝するときにも、引きの強い紹介文で紹介してもらえるわけです。
エレベーターピッチを意識して広告をつくらないと、どうなると思いますか?
きっとお客様も、優れた商品だったら相手に良さを伝えたいと思ってくれます。
でも、「伝えたくても上手く伝えられない」という事態になってしまうんです。
だって、お客様は広告のプロでもなければ、経営者でもないんですから、当然です。
そこをサポートしてあげるためにも、広告で良さを分かりやすく伝える必要があるんです。
STEP4
口コミをサポートする紹介制度を設ける
最後はコレです。
優れた商品であれば、STEP3まででもかなりの威力を発揮します。
しかし、そこにさらに追い風を巻き起こすためには、もっと仕組みが必要となります。
それが、「紹介制度」です。
紹介が発生したときに、紹介者にも被紹介者にも特典があるようにしましょう。
そうすることで、お客様の口コミをバックアップしてあげてください。
紹介するときに渡すチケットのようなものがあれば、それにエレベーターピッチを盛り込んでおくのも、一つの手です。
口コミが起きれば、想像を超える大ヒットの可能性も!
正直なところ、悠香に入るまでは、ここまで口コミで商品が広がるとは思っていませんでした。
しかし、広告戦略の予想を超えて、商品が広がっていったんです。
だから、広告と口コミがそれぞれにちゃんと機能すると、とんでもないヒットが巻き起こると断言できます。
ただ、そのためには、あくまでも商品が優れていて、その優れたポイントを研ぎ澄ませる努力が欠かせません。
それだけの努力をする価値が、そこにあると思ってください。
あなたが口コミを起こす努力をしていますか?